第13回日本臨床栄養代謝学会九州支部学術集会を終えて
2022年9月17日土曜日に第13回日本臨床栄養代謝学会九州支部学術集会をライブ配信にて開催させていただきました。その後2週間にわたりオンデマンド配信を行い、最終的な参加者は475名と盛会のうちに終わりました。ご参加いただいいた皆様方に御礼申し上げます。所属から判断した参加者の職種は、医師・歯科医師45名、管理栄養士・栄養士152名、薬剤師117名、看護師104名、リハビリ療法士15名、臨床検査技師14名、その他(不明)28名となりました。特筆すべきは九州外の施設から参加された方が111名おられたことで、WEB開催ならではのメリットと思われました。
例年同様、特に全体的なテーマは決めず、教育セミナーでは栄養管理の各領域でご活躍されている先生方にご講演いただきました。教育セミナー1では吉田将律先生(国立病院機構福岡東医療センター歯科口腔外科)に摂食・嚥下評価や治療に関してVFの基礎からわかりやすく講義していただき、豊富な動画や画像でさまざまな病態について示していただきました。教育セミナー2では、田中誠先生(池田病院外傷センター)に、胃ろうの適応とそのタイミングについて解説していただき、高齢者医療における食べるための早期PEGの重要性について示していただきました。教育セミナー3は在宅医療をテーマとして、遠方からの講演が可能というWEB開催の強みを活かし、九州外の講師の先生にお願いしました。日本のHPNの元祖である大阪大学小児外科の田附裕子先生には、短腸症候群における多職種チーム医療による腸管リハビリテーションを中心に小児におけるHPN管理について、名古屋市で在宅医療クリニックを運営されている杉本由佳先生には、COVID19感染に対する在宅医療の現実から、がん患者におけるHPNや緩和医療、さらには気管切開や腹膜潅流まで行う在宅医療の最先端についてご講演いただきました。WEB講演は質疑応答の盛り上がりに欠けるのが常ですが、今回は初の試みとして座長2人と演者2人のフリートークで討論を行い、活発な討論ができたと思います。
今回はランチョンセミナーではなくスポンサードセミナー(共催:株式会社大塚製薬工場)として、支部長の大脇哲洋先生(鹿児島大学地域医療学分野)にEBMの定義から癌の病態と栄養療法まで幅広い内容でご講演いただきました。
特別講演としては、佐賀県が誇る日本酒「鍋島」を醸す富久千代酒造の社長兼杜氏の飯盛直喜氏に「鍋島」ブランドのあゆみについてご講演いただきました。さらに日本酒業界の歴史、現状からオーベルジュや海外への展開を含めた日本酒の未来についても興味深いお話をいただきました。
一般演題では、これまでで最も多い8題の演題を応募していただきました。いずれもレベルが高く興味深い内容で活発な質疑応答を行っていただきました。
今回の学術集会を通じて、ご参加いただいた皆様が少しでも有意義な情報を得ることができれば幸甚に存じます。ご講演やご発表をいただいた先生方ならびに司会や座長の労をお取りいただいた先生方に感謝申し上げます。最後に本学術集会の開催にご協力いただきました企業の皆様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
第13回日本臨床栄養代謝学会九州支部学術集会 当番世話人
佐賀県医療センター好生館 小児外科部長 山内 健
佐賀県医療センター好生館 小児外科部長 山内 健
- 2022.10.04
- オンデマンド配信を終了いたしました。
- 2022.10.03
- 参加登録は締切らせていただきました。
- 2022.09.15
- WEB開催入口を公開いたしました。
- 2022.09.07
- プログラム集、プログラム・抄録集を公開いたしました。
- 2022.08.25
- 参加者へのご案内を公開いたしました。
- 2022.08.03
- 発表データ登録を開始いたしました。
- 2022.07.27
- 日程表、座長・演者へのご案内を公開いたしました。
- 2022.07.21
- 採択演題一覧を公開いたしました。
- 2022.06.30
- 演題募集は締切らせていただきました。
- 2022.06.29
- 参加登録を開始いたしました。
- 2022.06.28
- プログラムを公開いたしました。
- 2022.04.12
- 演題募集を開始いたしました。
- 2022.04.11
- ホームページを公開いたしました。