会長挨拶
第13回日本臨床栄養代謝学会九州支部学術集会 会長 山内 健 佐賀県医療センター好生館 小児外科 |
この度、第13回日本臨床栄養代謝学会九州支部学術集会をお世話させていただくことになりました。伝統ある本学術集会を担当させていただくことは大変光栄に存じます。精一杯努めさせていただきます。
COVID−19の影響を考慮して、今回も前回と同様にオンライン開催とさせていただきました。会場での開催に舵を切った支部もあるようですが、まだまだ先行きは見通せないと感じますし、教育講演が主体の本学会はオンライン開催のメリットを享受しやすいと思います。最近の九州支部会では経費の関係もあり演者がほぼ九州内に限定されておりましたが、オンラインであれば遠方から講演いただくことも可能ですので、今回の主題のひとつである在宅医療に関しては、日本のHPNの元祖である大阪大学小児外科から准教授の田附裕子先生、名古屋市の在宅医療クリニックにて精力的に栄養管理を実施されている杉本由佳先生にご講演をお願いしました。
午前中の教育講演としては摂食・嚥下評価の講演を吉田将律先生(国立病院機構福岡東医療センター)に、口から食べることを目指す胃瘻に関する講演を田中誠先生(池田病院)にお願いしました。いずれもその道のプロフェッショナルな先生たちばかりですので、会員の皆様にも益するところの大きい講演になると期待しております。
オンラインではお弁当は提供できませんので、今回は名称を改めスポンサードセミナー(共催:株式会社大塚製薬工場)として、支部長である大脇哲洋先生(鹿児島大学地域医療学分野)に「癌の病態と栄養療法」という演題でご講演をいただきます。2016年からがん患者も栄養食事指導算定の対象となり、この領域に関心の深い会員も多いと思います。
午後の一般演題は、昨年と同様に事前に動画を提出していただき、オンラインで質疑応答を行う形式としました。このような困難な状況にもかかわらず8題もの応募をいただきありがとうございます。聴衆の皆様にも積極的な質疑応答をお願い致します。なお以上の教育講演や一般演題は、昨年同様にオンデマンドでの配信も行う予定です。
今回の特別講演としては、佐賀県が誇る日本酒「鍋島」を醸す富久千代酒造の社長であり杜氏でもある飯盛直喜氏にご講演をお願いしました。ロンドンで開催されるインターナショナル・ワイン・チャレンジの「sake」部門で2011年のチャンピオンに認定されたことは、佐賀の日本酒が注目されるきっかけとなりました。普段は聞くことのできない興味深いお話が聞けるものと大変楽しみにしております。
今後の臨床・研究のみならず個人の食生活にも役立てていただける有意義な学術集会となりますよう全力で準備してまいりますので、皆様のご参加を心よりお待ちしております。最後に本学術集会への格別なご支援をいただきました企業の皆様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。