会長挨拶

会長:古閑 比佐志
(岩井FESSクリニック)
会長

このたび、第12回低侵襲・内視鏡脊髄神経外科研究会を担当することになりました岩井FESSクリニックの古閑比佐志です。

これまでの医学の発展は、様々な科学的手法によって進められてきました。evidence based medicine (EBM)は、その代表的手法の一つですが、新たな外科的治療方法の評価にはrandomized controlled studyやmulti-institutional studyなどの大掛かりなprospective studyが必要になります。

その一方で、prospective studyを行うにしても新薬などの評価と異なり、疾患名は同じでも外科的治療の対象疾患では個々の病態が大きく異なり群間比較が難しいという側面があります。外科的治療方法の発展には、個々の症例の詳細を解析し、次に類似した症例に出会った時、過去の経験を生かすことが重要ではないかと考えます。ただ一人の外科医が一生の間に経験する症例には限りがあります。

このような学会を通して、個々の症例から得られた知見を、共有することこそが重要と考えます。この観点から第12回になる本学会では「evidence based medicineからcase reportへの回帰」というテーマで、症例報告を多く取り上げたいと考えました。一時期case reportを投稿する雑誌がないという状況もありましたが、case reportへの回帰はすでに一部の国際誌でもCARE Guidelineの普及に伴いGrand Roundsなどの形式で進んでおります。

内視鏡や低侵襲の脊椎手術を始めたばかりの先生でも、その手術手技に従来法にない利点を感じていらっしゃるのではないでしょうか。またお一人でテクニカルなブレークスルーにお悩みの先生もいらっしゃるのではないでしょうか。そのようなご経験をぜひ本会で共有して頂けますよう、多くの先生方のご参加・ご発表をお待ちしております。

また学会翌日には、豚を使ったD-PELとFELIFのハンズオンコースも行われます。定員に限りがありますが、こちらの方も振るってご参加頂ければ幸いです。

なお本会は初めての国際学会として数名の海外演者にもご参加頂きます。ご発表は日本語で構いませんが、スライドの表記に関しましてはどうか英語表記でお願い致します。