会長挨拶
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第16回 日本低侵襲・内視鏡脊髄神経外科学会 会長 大隣 辰哉 脳神経センター大田記念病院 副院長・脊椎脊髄外科部長 |
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このたび『第16回日本低侵襲・内視鏡脊髄神経外科学会』の会長を務めさせていただくことになりました、脳神経センター大田記念病院の大隣辰哉です。
脊椎・脊髄疾患に対する低侵襲手術手技および内視鏡手術について議論を深め、知見を共有する本学術集会を、福山の地で開催できますことを大変光栄に存じます。所属先の脳神経センター大田記念病院はもとより、母校である産業医科大学 脳神経外科学教室のご協力も得ながら、本学会を盛り上げてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
今回の学術集会のメインテーマは「融通無碍!低侵襲手術」といたしました。
「融通無碍(ゆうずうむげ)」とは、仏教、特に華厳経の思想に基づく言葉で、現代では「柔軟で、自由な発想・対応力に優れている」ことを意味します。
私自身、かつてはオーソドックスな手術手技で日々の業務をこなすだけでも精一杯で、新たな低侵襲手術や内視鏡手術の導入に対して、時間的にも心理的にも余裕がなく、「最新のものが必ずしも最良とは限らない」と自らに言い聞かせ、その導入を先送りしていた時期がありました。
一方で、低侵襲・内視鏡手術の黎明期には、「低侵襲手技のみで完遂する覚悟がなければその習得は難しい」という意見を耳にすることもあり、導入への心理的ハードルを感じていたのも事実です。しかし、覚悟を持って挑戦された先人の先生方のご努力により、現在では低侵襲手技の tips & pitfalls が広く共有され、その導入の壁は確実に低くなってきました。
いまこそ、「融通無碍」に──すなわち、従来の手技と低侵襲技術を柔軟に融合させ、状況に応じて自在に操る時代が到来したと感じています。これこそ、今回のサブタイトルでもある「低侵襲手技を自在に操る」に通じる精神です。
本学会では、低侵襲手技および内視鏡手術の導入に焦点を当てたプログラムを構成いたしました。キャリアの長短を問わず、これから低侵襲手術を取り入れようとされている先生方にはその一歩を踏み出すきっかけに、またすでに実践されている先生方には原点に立ち返り新たな気づきを得られるような2日間となることを願っています。
これを実現することこそ、会長としての私の使命であると考えております。
地方開催ゆえにご不便をおかけする点もあるかと思いますが、この機会にぜひ「せとうち・福山」の魅力も存分に感じていただければ幸いです。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。