会長あいさつ

会長
第37回日本消化器癌発生学会総会
会長 市川 大輔
山梨大学医学部 外科学講座第1教室

この度、2026年12月2日(水)・3日(木)の2日間の日程で、第37回日本消化器癌発生学会総会を京都府の京都市勧業館「みやこめっせ」で開催させていただくことになりました。私自身も若い頃より本学会に参加し、消化器癌の発生・進展に関する多くの先進的研究に触れるとともに、会員の先生方との議論を通じて、自らの研究や臨床の方向性を学ばせていただきました。長年お世話になってきた伝統ある本学会の総会会長を拝命し、大変光栄に感じております。このような機会をお与えいただきました三森功士理事長はじめ、役員の先生方、並びに会員の皆様に厚く御礼申し上げます。

近年、消化器癌診療は大きな転換期を迎えています。低侵襲手術や集学的治療の進歩により治療成績は向上してきましたが、消化器癌は依然として癌罹患の上位を占めており、内視鏡治療後の追加切除や薬物療法後のConversion手術など、従来の臨床指標のみによる治療戦略の決定に限界も感じています。こうした課題に対し、癌のゲノム・エビゲノム解析や腫瘍微小環境、癌免疫、マイクロバイオームといった基礎研究が深化するとともに、ctDNAをはじめとするリキッドバイオプシー、マルチオミクス解析、AI技術などを活用した新たなアプローチが進められており、癌の生物学的特性の理解と臨床応用の距離は急速に縮まりつつあります。また、こうした分子レベルの解析に加え、外科手術標本を用いた空間的解析やシングルセル解析などは、癌の進化や治療抵抗性の理解に新たな視点をもたらしています。

一方で、Bench to Bedside を実現しつつある今だからこそ、新たに生じる課題や問いが浮かび上がってきました。これらは、実臨床に新たな展開をもたらす上で避けて通れないものでもあります。こうした背景を踏まえ、本総会のテーマを「Bench to Bedside、そしてBeyond!」とさせていただきました。ここでいう「Beyond」には、研究成果を単に臨床応用へ橋渡しするにとどまらず、その先に生じる新たな課題を見据え、精密医療の社会実装やAI等の新たなテクノロジーの利用など、専門領域や立場の枠を越えて議論し、次の時代の消化器癌研究・診療の在り方を構想していく、という思いを込めています。

本学会は、内科や外科などの診療科の垣根を越え、基礎研究者と臨床医が率直に議論できる点を大きな特色としています。本総会が、最先端の知見を共有する場であると同時に、新たな研究の方向性や臨床への視座を得る場となり、特に若手の先生方にとって次の一歩を考える契機となることを願っております。秋から初冬へと移ろう京都の地に多くの先生方にお集まりいただき、活発で実りある議論が交わされる総会となるよう、医局員一同、鋭意準備を進めてまいります。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

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