会長挨拶
第30回日本脊椎インストゥルメンテーション学会 会長 金村 徳相 JA愛知厚生連 江南厚生病院 副院長・脊椎脊髄センター長 |
第30回日本脊椎インストゥルメンテーション学会を2021年10月1日(金)〜2日(土)に名古屋コンベンションホール(名古屋市ささしまライブ)にて開催させて頂きます。伝統のある本学会の第30回という折目の学術集会を開催させて頂けることを誠に光栄に存じます。
本学会は脊椎インストゥルメンテーションならびにこれに関する脊椎疾患の成因、病態、治療および予防についての普及に貢献することを目的として1992年に設立されました。脊椎インストゥルメンテーション手術は1962年に脊柱側彎症の治療を目的に矯正器具を用いる術式として米国で開発されました。それ以降、脊椎インストゥルメンテーションは飛躍的な進歩を遂げ、現在の脊椎外科医にとって必須の脊椎再建手技となりました。一方で、インストゥルメンテーションに伴う合併症は少なからず存在し、安全かつ効率的な脊椎インストルメンテーション手術を行うことがわれわれ脊椎外科医に求められております。本学会では30年間にわたり、この技術の習得、治療方法の確立と評価、合併症の回避等について活発な討論を行い、脊椎インストゥルメンテーション手術の安全な発展に大きく貢献してきました。今後もこの分野における本学会の役割がさらに大きなものになると確信しております。
本学術集会のテーマは「30年から学び、今日を生き、明日の脊柱再建へ」とさせて頂きました。これは偉人の「Learn from yesterday, live for today, hope for tomorrow. The important thing is not to stop questioning.」という言葉を借りたもので、30年から学び:本学会の30年の歴史から学び、今日を生き:われわれの持てる知力を生かして今の困難を乗り切り、明日の脊柱再建へ:ニューノーマルにふさわしい形で未来につながるインストゥルメンテーション手術を創造するという意味を込めました。このテーマのもと、これまで通り忌憚のない活発な討論をして頂ければと考えています。
現在、新型感染症は世界的な猛威を振るっているため今後の予測は難しく、本学術集会も現時点では開催形式など確定できないところもございますが、行動自粛やワクチン摂取などが奏功して、本学会の趣旨である本音で語り合える現地参加型の開催ができることを望んでおります。また、ニューノーマルに相応しい形で本学会の特徴であるテクノロジーも取り入れ、状況に応じたハイブリッド形式にも対応できるよう準備を進めております。
会場のあるささしまライブは、名古屋駅から1駅のところにある再開発地区で、名古屋駅周辺にありながら水辺が広がる、緑豊かな新しい街です。今後名古屋の玄関口にふさわしい「国際歓迎・交流の拠点」としてさらに発展していく街で、これまでの名古屋と違った魅力をお楽しみ頂ければ幸いです。皆様のご参加を心からお待ちしております。