会長挨拶
日本栄養治療学会中部支部 第18回支部学術集会
会長 篠田 純治 トヨタ記念病院 内分泌・糖尿病内科 科部長栄養科 科部長 |
日本栄養治療学会中部支部 第18回支部学術集会を、2024年8月24日(土) に愛知県産業労働センター(ウインクあいち,愛知県名古屋市)において開催させていただくことになりました。第17回(2023年)の学術集会と同じ会場で大ホールです。
中部支部は、東海(愛知県、静岡県、岐阜県、三重県)と北陸(石川県、富山県、福井県)と長野県が一つとなった大きな支部です。2024年1月の能登半島地震により被災されました皆さまに心からお見舞い申し上げます。大変なご苦労をされている中部支部会員の皆様も多いと思われます。このような状況の中で、皆で協力・援助し、協同して活動し、中部支部が一体となることが重要であると思います。
日本栄養治療学会中部支部 第18回支部学術集会のテーマは、「NST の next stage」とさせていただきました。当院では全科型NST回診を2002年から開始しています。全国的にもこのころからNST活動が広まっていったと思います。私自身が自施設のNSTの立ち上げに関わり、周囲の地域へのNSTの啓蒙にも携わったのですが、それから20年を超える年月が経過しています。中心となるスタッフが屋根瓦式に育っていくとよいのですが、現実的には厳しい状況もあるのではないでしょうか。大学などでNST専門部署がない限りは、NST活動は診療科や各職種の業務より広範で広い視野と理解が必要です。人材的な部分だけでなく、NST活動の質や内容も変わってきていると思います。GLIM基準が策定され低栄養診断が標準化され、薬剤師に続き栄養士も病棟に常駐する流れもあり、全体のNSTと病棟単位のNSTや常駐スタッフによる個別対応など、NST活動そのものの考え方や運用が変わる時期であると感じています。また、高齢者などの地域住民や在宅医療・介護との関係も次のステップを検討する時期ではないでしょうか。NST活動・栄養学のnext stageを熱く議論してみませんでしょうか。
コロナ禍により、中部支部学術集会は中止が一度あり、2大会連続でオンライン開催となった後、第17回(2023年)は現地開催となりました。現地で顔を合わせて講演・発表や討論をすることが心に響くことを再認識したと思います。中部支部は広域であり、能登半島地震の影響のなか大変恐縮ですが、コストの面から今回も現地開催のみとさせて頂く予定です。多くのご発表をいただき、できる限り多数の方にご参加していただけるように、どうぞよろしくお願い申し上げます。