会長挨拶

第39回日本脊髄外科学会
会長 乾 敏彦
社会医療法人寿会 富永病院

日本脊髄外科学会の皆様、 いつも大変なご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

2024年6月13日(木)・14日(金)に、大阪国際交流センターで第39回日本脊髄外科学会学術集会を開催いたします。1986年に第1回が開催されたこの学術集会は、私も医師としてのキャリアを始めた年と同じです。この歴史と私の経歴には特別なご縁を感じております。脳神経外科の重要なサブスペシャリティーである脊髄外科の発展を黎明期から成長期、そして発展期へと導いてきたこの伝統ある学術集会を開催することは、私にとって大変な光栄です。一方で、その重大な責任を深く感じ、身が引き締まる思いを持っております。

本学術集会は、長い歴史を通じて知識や技術の伝承を行い、常に新しい発見や技術の紹介、そしてそれらを共有するための重要な場としての役割を果たしてきました。我々脊髄外科の専門家が一堂に会し、互いの知識と経験を共有することで、より高い水準の医療を提供するための道筋を作るのが、学術集会の意義です。さらに、これから脊髄外科を志す医師、脊髄外科をも担当する脳神経外科医の皆様にとっても、多くを学べる機会であり、参加者同士の交流を深めることも学術集会の重要な意義です。

今回の学術集会のメインテーマは「脊髄外科再考、輝く未来へ」、サブテーマは「多様性と叡智の結集」として掲げられています。脊髄外科は疾患の多様性、患者背景、医師の出自やキャリア形成など、幅広い領域を包含しています。この集会は、これらの多様性を深く認識し、ダイバーシティ&インクルージョンの重要性を強調しつつ、治療の最適化や患者のQOL向上を目指します。多様な専門領域の専門家たちの参加により、新たな知識や視点の共有が期待されます。

私たちは、「多様性と叡智の結集」を基盤に、「脊髄外科の再考」を推進します。医師としての自由裁量とプロフェッショナル・オートノミーを適切に行かし、現代医療における脊髄外科の課題や位置付け、そして未来について深く議論します。Neurospineの誇りを持ち、医療の質と患者の信頼の向上を「脊髄外科の輝く未来」への道と考えています。

学術集会の内容としては、例年通り、基礎・臨床研究シンポジウム、メイン・サブテーマにそった一般公募シンポジウム(一部指定演者)や一般口演、ポスターなどがあります。また、ディベートを重視した特別セッションも設けました。学術集会の翌日、6月15日(土)に同会場で第22回教育セミナーを開催します。脊髄、脊椎、末梢神経疾患の外科治療について、基本から最新知見、専門的内容までを、エキスパート講師陣が熱く講義します。皆様の参加を心よりお待ちしています。

エネルギーに満ち、活気あふれる「人も街も熱い大阪」という素晴らしい都市での学術集会を心から歓迎します。参加者の皆様には、大阪の美味しい食事、独特の文化、歴史的な風景を楽しんでいただけることを願っております。加えて、2025年の大阪万博や盛んなインバウンド観光も含めて、国内外からの注目を集めている大阪をご堪能いただけますと幸いです。

この学術総会が、皆様のご支援とご協力のもと、大いに盛り上がることを心から願っております。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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