ご挨拶

第143回東海産科婦人科学会
会長 杉浦 真弓
(名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科学)
第143回東海産科婦人科学会を2023年3月11日(土)~12日(日)に、名古屋市立大学病院において開催させていただきます。2020年1月に新型コロナウイルス感染症が始まって以来、診療だけでなく研究・学術集会のあり方も大きく変わりました。それまで気がつかなかったWEBの活用によって、多くの会議のための移動時間の短縮ができ、ご家族と過ごす時間が増えた方もいらっしゃるでしょう。
福岡で開催された日本産科婦人科学会も盛況に終わり、加藤聖子会長は参加者に対するアンケート調査を行い、現地参加とWEB参加者の間に新型コロナウイルス感染症の発生頻度に有意差はないことを示されました。つまり、学会参加をしてもしなくてもどこでも感染するという意味です。本学会も現地参加のみとさせていただくことにしました。
日本産科婦人科学会は、1998年の見解策定以来禁止してきた着床前染色体異数性検査PGT-Aを、今年の1月に一定の条件の下で実施できるように見解を改定しました。4月からは体外受精の健康保険適用が開始され、日本の生殖医療が大きく変革を遂げました。着床前検査は胚の廃棄、優生思想という批判がある医療であり、法制化が求められながら学会の見解によって規制されてきた歴史があります。共通講習では、「生殖医療の進歩と課題」「梅毒を中心とした性感染症」の話題を提供させていただきます。
教室員一同、充実した企画を考えております。是非ご参加ください。