会長挨拶
第39回日本臨床リウマチ学会 会長 桃原 茂樹 (医療法人社団 博恵会 理事長 / 慶應義塾大学医学部先進運動器疾患治療学 特任教授) |
この度は、第39回日本臨床リウマチ学会の学会長を務めることを誠に光栄に存じます。学会は2024年11月30日(土)、12月1日(日)に静岡県浜松市で開催致します。リウマチ学の臨床に関わる本学会は、皆様と共に学び合い、交流を深める貴重な機会になると思っております。そのために、この学会が医療の進歩と患者ケアの向上に向け、その使命を全うするよう全力で取り組んで参ります。
リウマチ性疾患の領域では、現在大きな節目を迎えています。25年前に欧米に遅れること10年、MTXが我が国で使用が認められ、20年前には生物学的製剤が導入され、さらに10年前にはJAK阻害薬が承認されて、医療が格段に進歩しました。しかしながら、この進歩とともに様々な課題も浮かび上がって参りました。合併症対策や医療経済の問題、減薬や休薬の是非、慢性疼痛からの脱却、そして個々に応じた個別化医療などが重要なテーマとなってきています。また、早期診断や早期治療、そしてリスクを持った方達への予防に向けた取り組みもこれからの懸案事項です。
また、医療技術の進歩と並行して、患者一人一人への心を込めたケアもこれからさらに重要です。患者の健康を真剣に考え、身体のみならず精神的にもサポートする最適な治療法を模索することが求められています。そのためには、臨床医だけでなく、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、医療事務、検査技師、製薬会社、医療機器メーカーなど、様々な職種が協力し合う連携が不可欠です。
そこで、今回の学会のテーマは『リウマチ学を極める ~集い、語り合おう~』と致しました。第39回日本臨床リウマチ学会では、昨年に引き続き、「心をこめた」リウマチ医療の追究を掲げて、皆様方のお越しをお待ちいたしております。本学会が、リウマチ学の新たな発展や高いレベルでのリウマチ医療の進歩、そして疾患治癒への道筋になることを模索し、皆様方と共に語り合える場になることを切に望みます。
皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げております。
そして是非とも、集い、共に学び、そして語り合いましょう。
どうぞ、宜しくお願い申し上げます。