会長挨拶

この度、2024年11月16、17日の2日間に渡り、東京のベイエリアにて第46回日本疼痛学会の開催を担当させていただくことになりました、星薬科大学ならびに国立がん研究センター研究所の成田 年です。本会の会場は築地の国立がん研究センターから程近い、TOC有明コンベンションホールとなります。

46回を迎える本大会のテーマは、「次世代型の“プレシジョンペインメディシン”を創造する」となっており、痛みを訴える患者の遺伝的背景(ゲノム)や環境(エピゲノム)およびライフスタイルを考慮して、個別の疼痛予防や疼痛治療法、さらには最先端の包括的疼痛緩和医療を提供するための足掛かりとなる革新的疼痛研究をご紹介していただき、議論していく、という趣旨になっています。また、痛みの多様性や複合性を理解するために、多領域の痛み病態における共通性や独自性を整理し、ナノからマクロに至るまでの多角的な痛みの解析をはじめ、時間・空間分解能を高めた新しい治療法の礎となる研究発表の場となるような大会を目指していく所存です。
現在までに決まっている特別講演は、まずスタンフォード大学麻酔科Vivianne L. Tawfik博士より、米国における “Molecular evidence-based pain clinic” についてのお話を賜ります。また、マルチな疾患から痛み症状との連関を解析していただくために、再生医療研究や脳神経科学研究の世界のトップランナーである慶應大学医学部の岡野栄之教授、さらには睡眠科学研究の第一人者であり、世界的睡眠研究の拠点を作り上げた筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構 機構長である柳沢正史教授に、それぞれの主な研究対象疾患である神経変性疾患や睡眠障害における最先端研究のご紹介と共に、それらの疾患と“疼痛症状”との接点についても言及していただく予定です。この後も、本学術大会に向け、今後、疼痛領域研究と繋がりが築けそうな臨床・基礎研究領域のトップランナーに特別講演をご依頼する予定にしております。一方、大会の前日に、「疼痛研究を牽引してきた研究者からの提言:疼痛メカニズム解析の潮流」というタイトルでサテライトシンポジウムを、また大会翌日に「New Cancer Pain Therapy/ Comparative Palliative Care and Cancer Neuroscience」というプログレシブなポストミーティングを、それぞれ国立がん研究センター研究所(築地)において、参加費無料にて開催する予定です。

こうしたプレ、ポストミーティングを入れますと、計4日に渡る“次世代型疼痛治療法を創造する大会”が東京で行われることになりますが、翌年の2025年に再び東京で行われる日本疼痛学会第47回大会の“ペインウィーク”に向け、さまざまな新しい試みを予定しております。こうしたイベントに、多くの先生方や学生の皆様にご参加いただきたく、ご発表・ご参加を心よりお願い申し上げる次第です。 東京のベイサイドで、皆様をお待ちしております!

星薬科大学 薬理学研究室 成田 年

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