会長挨拶
日本栄養治療学会関越支部 第11回支部学術集会
会長 佐藤 弘 (埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科) |
この度、令和7年(2025年)7月27日(日曜)に、日本栄養治療学会関越支部 第11回支部学術集会をさいたま市のソニックシティで開催させていただくことになりました。会場の確保の関係で厳しい暑さが予想される真夏の開催となってしまったことを、お詫び申し上げます。
本学会は臨床栄養学に関わる非常に大きな学術団体で会員数は24,000人を超えております。関越支部においても、3,400人以上の多職種にわたる会員が在籍しております。その学術集会を担当させていただくことは大変光栄であり、ご支援を賜りました学会員の皆様に心から御礼申し上げます。 さて、今回のテーマは「夢を実現させよう-チームの力を結集-」とさせていただきました。誰でも医療従事者への道を歩み始めたときは、夢があったと思います。忙しい毎日で忘れがちかもしれませんが、夢を思い出していただけたらと思います。
また、チーム医療の重要性は言うまでもないことですが、基本に立ち返り、チームの力を再考する機会になればと思います。
また、チーム医療の重要性は言うまでもないことですが、基本に立ち返り、チームの力を再考する機会になればと思います。
私は平成5年(1993年)に浜松医大第1外科に入局し、以後、国立がん研究センター中央病院、静岡県立静岡がんセンター等で食道外科の研鑽を積み、2012年より埼玉医大国際医療センター消化器外科に勤務しています。食道外科のような高度侵襲手術は、きめ細かい周術期管理が要求され、また多数のスタッフの力を結集してこそ、患者さんの回復につながることを実感してきました。その中で、栄養学に興味を持ち、一外科医として取り組んで参りました。外科医として働き始めたころは、消化管の手術では術後1週間は禁飲食で管理していましたし、ベッド上安静の期間も長く、早期経腸栄養や離床という概念はありませんでした。もちろん“チーム医療”という言葉を聞いたこともありませんでした。
チームは重要ですが、次のステップとして個々のレベルアップをして、さらにチーム力を向上させる視点も重要かと思います。医療の世界に限らず、世の中は大きく変化し、“昨日の常識”は“今日の非常識”になり得ます。我々、医療従事者はその変化に常に追いつき、追い越さねばなりません。
さて今回は、シンポジウム、ワークショップ、特別企画等を予定しております。この学術集会を実りあるものにしていきたいと考えて、当院スタッフ一同、準備しております。そしてこの学術集会が、皆さんの明日からの臨床に少しでも役に立つことができましたら幸甚に思います。厳しい埼玉の暑さにも負けない議論が出来たらと思います。多数の先生方のご参加を心よりお待ちしております。