会長挨拶
第28回日本ワクチン学会 会長 国立病院機構三重病院 谷口清州 |
2024年10月26日(土)と27日(日)、名古屋市におきまして第28回日本ワクチン学会をお世話させて頂くことになりました。このような貴重な機会を与えて頂きました会員の先生方に御礼申し上げます。日本臨床ウイルス学会との合同開催の2年目となり、第65回学会長でいらっしゃる江南厚生病院こども医療センターの西村直子先生とともに考え、両学会の先生方のご協力を頂きつつ、みんなで楽しく過ごせるような学術集会にしたいと思っています。
さて、私はいわゆるオタク的な趣味をいくつかもっており、これは「腐女医の医者道」のさーたりさんも述べておられるように、深く追求することを生業としているからだろうと正当化しておりますが、そのひとつに幕末オタクというのがあり、時々幕末の志士の言葉を引用して煙たがられています。なにかことを為す場合、まずは明確な目標をたて、それを達成するために必要なことを戦略的に考えていくことが必要ですが、これまでは日本の感染症対策に足りないのは戦略だと思っていました。一方、今般のパンデミック対策では出来るか出来ないかではなく、やるかやらないかというものも多くあり、どうも日本には戦略云々という以前に、そもそも志がないのではないかと思うようになりました。「志を立つるは万事の源為り」という吉田松陰の言葉通り、やろうという意志がなければどうしようもありません。
こういうことを考えておりましたら、西村先生から「多様性を力にして挑む」という後半をいただけました。合同学会として、二つの学会のみなさまの志をもって、多彩な専門分野の力をあわせていけば、今後の日本における感染症対策はよりよくなっていくだろうと思われました。ポスターデザインの際にもアニメ調ということですぐに一致してしまいましたので、おそらく西村先生も私と同様にアニメオタクではないかと思われますが、学会では、正統派のワクチンオタクやウイルスオタクを含めて、いろいろなことを「深く追求している」みなさまに多数ご参加頂き、お互いに学び、またいろいろな議論のもと、楽しい時間を過ごしていただけますことを期待してご挨拶とさせていただきます。
JR名古屋駅から歩いて5分という会場で、みなさまのご参加をお待ちしております。