会長挨拶

会長 第65回日本臨床ウイルス学会 会長
江南厚生病院こども医療センター 西村直子
ご挨拶

2024年10月26日(土)~27日(日)に第65回日本臨床ウイルス学会を名古屋で開催させて頂きます。昨年に引き続き日本ワクチン学会との合同学術集会として、第28回日本ワクチン学会の会長である国立病院機構三重病院の谷口清州先生とタッグを組むことになりました。一般病院の小児科勤務医である私が、この伝統ある学会を開催させて頂くことは、身に余る光栄なことと感謝しております。日本臨床ウイルス学会は、2008年に愛知県犬山市で第49回(会長:尾崎隆男先生)が開催された際、私が事務局長をさせて頂いた思い出深い学会です。まさか自分に会長の役目が回って来るとは思っていませんでしたが、お引き受けしたからには諸先生方のお力をお借りして実りある学術集会にしたいと思っています。

さて、本合同学術集会のテーマを「志を立つるは万事の源為り~多様性を力にして挑む」としました。前半は吉田松陰の言葉で、谷口先生に教えて頂きました。改めて志を立て、基礎、臨床、社会医学、製造開発、臨床ウイルス学、ワクチン学、ウイルス学、細菌学、感染症学など様々な領域の学会員の力を結集して目に見えない敵(健康危機)に挑んでいくことを意味しています。ポスターデザインの医師が手にしている聴診器が武士の刀のように見えるのは私だけでしょうか。

近年、ウイルス感染症に関するトピックスは尽きません。2009年に新型インフルエンザのパンデミックが発生し、2014年にはデング熱の国内流行が話題になりました。一方、2015年3月にわが国は麻疹の排除状態にあると認定され、水痘ワクチン(2014年)、HBワクチン(2016年)およびロタウイルスワクチン(2020年)の定期接種化により、それらの患者数も著しく減少しています。2019年に中国武漢から発生した新型コロナウイルス感染症はパンデミックとなり、高齢者の重症化で医療のひっ迫を招きましたが、ようやくひと段落し2023年5月には5類感染症へ移行しました。また、日常診療においても、遺伝子検査、迅速抗原検査などウイルス検査診断法の急速な進歩が実感されます。ウイルス感染症は常に私たちの身近にあり、日々変化しております。できるだけ多くの皆様にご参加いただき、臨床ウイルス学の奥深さ、面白さを感じて頂ければ幸いです。

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